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×雑記:わびさび

今日の講義で、たまたま中国からの留学生と席が隣同士になった。彼は日常的な会話がほとんど問題なく成立するほど非常に日本語が上手く、かなり色々なことを話せたのだが、その中で一つだけ悩んだことがあった。

授業中のこと。前回の講義中に行われたアンケートの中の一つに『日本が最も誇れるものとは何か』という設問があり、その答えの一つとして『わびさびの文化』と答えた人がいたらしい。教授はそれ以外の答えもまとめてその中国人留学生に(その教授のゼミに所属しているらしい)プリントにまとめさせたらしいのだが、そのとき彼に『わびさびとは何ですか』と尋ねられたそうだ。そこでたまたま彼の隣に座っていた僕は、教授から『わびさびとはどういうものか、彼に教えてあげてください』と言われたのだ。
普段『わびさび』という言葉の意味を意識することなどほとんどなく、ただなんとなく雰囲気で捉えていた僕にとって、この質問に即答するのは難しく、少し考えた挙句、『侘しい、とか寂しい、といった退廃的な感情を愉しむという情緒的な文化』という適当な答えをでっちあげて言った。

そのときはそれで結構正解なんじゃないかと思っていたのだが、実際のところはどうだったのかが気にかかった。もしかしたら、僕はとんでもない嘘を彼に教えてしまったんじゃないか、と。
そこで休み時間にネットで『わびさび』を調べて見ることにした。ネット上の国語辞典で『わびさび』を引いてみる。…ない。どの国語辞典を調べても『わびさび』という項目は存在しない。『侘しい』や『寂しい』という単語はもちろんあるのだが、それが組み合わさるとどういう性質を帯びるのか、国語辞典は応えてくれなかった(調べ方が悪かっただけかもしれないが)。仕方なく他のページで探してみると、それらしきページが見つかった。その結果がこちら。リンク先から引用させてもらうと、

「わび・さび」とは、侘しい、寂しい、という満たされない状態を認め、慎み深く行動することをいいます。


ということらしい。うーん、難しい。どうやら僕の答えは後半部分がかなり間違っているようだ。
もともとこの言葉は茶道はもちろんのこと、禅宗とも深い関わりのある言葉らしく、精神統一や瞑想といった自己啓発の意味合いがとても強いらしい。そういう意味では、わびさびは日本が世界に誇れる精神文化の代表であり、僕が使った『愉しむ』という言葉は当たらないというわけだ。

日本とは異なる文化土壌で生きてきた人に日本の文化を説明しようとするとき、自分が本当に日本の文化を正しく理解しているのかどうかという疑問に直面する。今回はそれが『わびさび』という言葉だったわけだが、他にもよく知らないこと、正しく理解していないことはたくさんあるだろう。
異文化交流は自文化の正しい理解を基本的な支柱として初めて成り立つ。相手を正しく理解し、相手に自分を正しく知ってもらうことが異文化と接する場合に何よりも大切なことだからだ。だが、今回のことで自分が如何に日本の文化を正しく理解していないかが身に染みてわかってしまった。どうやら僕はまず、『日本をよく知る』ということから始めたほうがよさそうだ。
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