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×雑記:民主党マニュフェスト

つい先ごろ次の衆議院選挙に向けての民主党のマニュフェストが発表された。
実を言うと、僕はこのマニュフェストがよほどひどいものでない限りは、次の選挙では比例、小選挙区ともに民主党に投票しようと考えている。現在の自民党政権は一部の期間を除き余りにも長く続きすぎた結果として様々な弊害が起こっていて、このまま自民党が何も変わらないまま政権に居座り続ければ、そう遠くない未来に日本は内側から破綻するだろう。それを変える手段として一番現実的なのが政権交代、そして二大政党制の確立だと考えているからだ。
だが、前回の総選挙の段階で、民主党には致命的に欠けているものがあった。それが如実に現れていたマニュフェストの項目が、「高速道路の無料化」だろう。つまりは、都合のいい部分ばかりを宣伝してそのために必要となるはずの負担の部分を全く国民に提示しないまま選挙を戦おうとしたわけだ。これははっきり言って、国民を馬鹿にしている行為だ。「どうせ多数の国民は深く考えないままこの飴に飛びつくだろう」という裏の考えが透けて見えているのだから。
今回の選挙は、もしかすると本当に民主が政権を奪うことができるかもしれないという初の選挙と言える。そのため、民主も以前のような絵に描いた餅をバラ撒くような幼稚な選挙戦略ではなく、本当に政権担当能力があるということを示せるような、現実路線をしっかりと踏襲したマニュフェストを出してくるはずだ。
そんな期待を持って、この32枚にも及ぶ民主党のマニュフェストを読み進めていくことにする。

1.憲法
「国民主権」「基本的人権の尊重」「平和主義」の3つの基本原則をさらに深化・発展させます。
「日本国の象徴」にふさわしい開かれた皇室を実現するため、皇室典範を改正し、女性の皇位継承を可能とします。



長々と書いてあるが、意味があるのはこの2行だけ。女性天皇は僕は賛成派だから特に構わないのだが、「国民主権」をさらに深化・発展させると言っておきながら「外国人参政権賛成」や「主権の委譲」と別のところで言っているのが意味不明。「永住外国人」はあくまでも「外国人」であり、「国民」ではない。「国民」でない人にまで参政権を与えると言いながら「国民主権の深化」というのは矛盾している。
「主権の委譲」は民主党「憲法提言中間報告」のポイントに書かれている言葉だが、目的語が書かれていないので主権を「どこに」移譲するのかが不明瞭。
ただ、そのすぐ下に「アジアとの共生」という言葉が書いてあることから非常に嫌な予感がする。

2.外交・安全保障

日本はかつて戦争への道を選び、国民に深刻な犠牲を強いたのみならず、多くの国々、とりわけアジア諸国の人々に対して植民地支配と侵略によって大きな損害と苦痛を与えました。私たちは、この歴史の事実を謙虚に受け止め、率直な反省と謝罪の気持ちを忘れません。60年前の戦争の検証を政府が中心になって行います。



出だし2項目からいきなり土下座外交まるだしの文章だが、村山談話とそんなに変わらないとも言える。戦争の検証を政府が中心になって行う、と書いてあるが、反省と謝罪の気持ちを前提として行われる検証作業によって果たして正確に事実を導き出せるのかどうか非常に疑問。というか、検証は日本、当事国、そして必ず第三国を交えて行うべきだと個人的には思う。

これまでに戦争で犠牲になった方々や、国際公務に携わる中で不幸にして命を落とした方々のための国立追悼施設を建立します。



(ノ∀`)アチャー
戦死者から「靖国で会おう」と言われた遺族が、靖国以外の施設に参拝するわけがなかろうに。
今年の8月15日の参拝者の数が20万人を超え過去最高と言っているさなかに、国立の追悼施設なんて作っても誰も行かないだろう。はっきり言って税金の無駄。これこそが無駄な公共事業。

東アジア共同体の構築を目指します。



本気で止めてくれ。各国の経済格差が比較的少なく、文化的な相違があまりないヨーロッパでさえ完全にEUでまとまりきれていないような状態なのに、社会主義国である中国や貧乏北朝鮮、さらには儒教社会で日本とは180度違う文化性を持つ韓国を含む東アジアが一つにまとまれるわけがない。
しかもその中に「人の移動の自由化」なんてのが含まれている。今日本国内で起こっている外国人犯罪の1位、2位がどこの国かわかって言っているんだろうか。ましてや、これから先もし南北朝鮮が統一されるようなことになれば、北朝鮮の経済難民が日本になだれ込んでくる危険性だってある。
少なくとも「東アジア共同体構想」は50年くらい言い出すのが早い。

ODA(政府開発援助)を戦略的に活用します



当たり前すぎて涙が出てくる。
が、あまり戦略的に使えていない現状があるので、有効的に使える術があるならそうしてもらいたい。

3.社会保障・雇用

議員年金をただちに廃止します。
ムダづかいの社会保険庁は廃止します。
すべての年金を一元化します。


このあたりは素直に評価できる。社保庁廃止後は、その業務を国税庁を編入した歳入庁というのを新設し行うらしいが、根本的な運用方法を改善しないことにはまた同じことを繰り返しそうな気がする。

また、国籍要件などの影響で、無年金、低年金となった高齢者(在日外国人、在外邦人)に対しても、老齢福祉年金などに準じた給付を行えるようにします。



気になったのがこの一点。国籍要件の影響で無年金になった在日外国人に年金を給付…ということは、要は在日外国人は年金を払ってなくても受け取れるということか?そうであるなら日本人で年金を受給されない人たちとの間に不公平が生まれる。在日優遇政策の一つであるとするなら断じて納得はできない。

4.子育て

月額1万6000円の「子ども手当て」を創設します。
所得水準にかかわらず、義務教育終了年齢までの子ども1人あたり、月額1万6000円を支給します(所要額3兆円)。



教育費支援は構わないのだが、所得水準にかかわらずというのは何故?どう考えても小学校の頃から私立に通わせるような家庭にはこんな手当て必要ないだろうし、その分をカットして他のもっと苦しい家庭により多く受給するようなシステムにしたほうがいいに決まっている。1万6000円という額もどこから来た金額なのか不明瞭。

5.教育・文化



特に興味も知識もないので割愛

6.地方分権・市民活動支援



非常に長い文章だが、噛み砕いて要約すると、「地方への補助金の大部分を廃止し、財源委譲と一括交付金に変える」ということのようだ。要は「三位一体の改革」と言われているもののうち、「国庫支出金の削減」と「財源委譲」の2つを行うということ。もう一つの「地方交付税の見直し」についても「透明性の高い財政調整制度を構築する」と言う形で触れられている。
この「三位一体の改革」は今の自民党政権のままでは進めていくのが非常に難しい改革の一つではある。というのも、もともと自民党の議員というのは地元の声援を受けて、地元にお金を引っ張る為に政治をやっているような人間が多い。少し古い例になるが、鈴木宗男なんかはその代表格だ。
そういう議員はもし地方分権が進み、財源が地方に移っていくと地方と中央のパイプラインという役目を失うことになる。つまりは存在意義がなくなり、職を失う可能性がとても高い。その結果、そういう議員は地方への権限を失いたくない各省庁と結託して改革の邪魔をするのだ。

7.財政健全化

3年間で10兆円の歳出カット、国債発行額30兆円未満、プライマリーバランス赤字の半減を実現します。



プライマリーバランスとは借金収入・利払い費を除く財政収支のことらしい。要は国債分を除いた実質的な収支と考えていいだろう。ご存知の通り、日本は毎年国債返済額より発行額のほうが大きい。従って利子分も含めると相当分が赤字になっていることになる。これを3年以内に半分に、さらに8年後には黒字にしてみせるらしい。

8.郵政改革

現在340兆円ある郵便貯金と簡易保険を適正規模に縮小します。



民主党の郵政改革案は簡単に言うと、現在1000万円まで預け入れが可能な郵便貯金の限度額を700万円に引き下げ、全体の預金額を縮小し、その分を民間に流すということらしい。もちろん公社のままで。しかもさらにその後500万円まで引き下げ、最終的に220兆円の預金額を半減させると言っている。
ここで誰しもが疑問に思うのが、「そもそも110兆円(220兆円の半分)も現金があるのか?」ということだろう。1000万円から500万円に預金限度額を引き下げるのだから、当然預金者はオーバーした分のお金を引き落として別の銀行なり箪笥預金なりに移動させなければならない。ということは、引き出せる現金が最低でも数十兆円、最大で110兆円必要になる。
現在郵便貯金によって購入されている国債は総額80兆以上。つまりこの時点で残りの現金は140兆以下になる。これがそのまま現金として保管されているわけもなく、財投や有価証券など、様々な形で貸し出されたり、現金以外の形で保管されているはずだ。結果残っている現金はどれほどなのか、確定的なことは言えないが果たして数十兆単位に上るであろう引き出しに耐えられるのだろうか?
その他にもかなり問題点があるこの案について、詳しい解説や突っ込みはこちらを見てもらいたい。
郵政民営化一本に焦点を絞っている自民党に対して出す案がこれでは、民主党は郵政という土俵では到底勝ち目はないだろう。

9.経済・規制改革・中小企業

道路公団を廃止し、高速道路を原則無料化します。



・・・・・・・・・・・。

現在の道路公団民営化の仕組みでは40兆円の借金を減らすことはできず、(中略)
民主党は、高速道路を使いやすくし、物流コストの引き下げ、生活の利便向上を目指してフリーウェイ(無料化)するとともに、(後略)
高速道路に係わる債務返済と道路の維持管理には、年間2兆円の財源が必要ですが、国と地方を合わせて約9兆円の道路予算の一部振り替えと、渋滞・環境対策の観点から例外的に徴収する大都市部の通行料でまかないます。



9兆円の道路予算の一体何%を使って高速道路を維持するのか知らないが、2兆円は現在進められている高速道路計画を全て破棄した場合の金額だろう。本当にそんなことが可能なのかも怪しいが、それ以上に怪しいのが40兆円の借金という数字。日本道路公団の財務諸表を見るとわかるが、固定負債のうちの長期借入金残高は27兆8482億円となっていて、道路の建設に投下した借入金の返済に充てた額の累計である償還準備金は13兆5961億円となっている。
これは、40兆円のうち(正確には41兆円だが)13兆5千億はすでに返済済みということじゃないか?
さらに毎年2兆の経常収益のうち1兆強を返済に充てているということになる。つまりは、40兆円の借金は減らすことが不可能どころかすでに28兆円弱にまで減っているということだ。もちろん、この財務諸表を信用するならだが。

民主党のマニュフェストでいう「年間2兆円の財源」は現在、「高速道路利用料」という形で「高速道路を多く利用する人から多く、利用しない人からは取らない」という形で集められている。「高速道路無料化」と言えば聞こえはいいが何のことはない、要は「それ以外のところから戴きます」ということだ。それも税金という形で、「利用する人、しない人」の別なく。
現在道路公団の借金は着実に減っているし、公団の民営化も今年の10月1日に行われることになっている。これから先無駄な高速道路の建設を見直し、2兆円の通行料収入を元に毎年借金を返済していけば、やがて民営化された日本道路会社は優良な企業に生まれ変わっていく可能性が高い。民主党が何もしなくても。
それを「無料化」という甘言を選挙で使うために、利用する人しない人の別なく料金を徴収するような体系に持っていこうとするのは間違っていると思う。

10.農業・林業・水産業



興味も知識もないので割愛2

11.環境・エネルギー



興味はあるが勉強不足なので割愛

12.法務・人権

裁判員制度に国民が参加しやすいよう環境整備を行います。



個人的に裁判員制度には反対なのでこれは止めて欲しい。法の世界に素人が立ち入る理由も意味もない。アメリカの陪審員制度などを見ていると、裁判員制度があそこまで市民の介入を許すものではないにしても、利益より実害のほうがはるかに大きいように感じられる。

仮釈放のない「終身刑」を創設し、刑罰を見直します。



これには賛成。ぜひ創設して欲しい。

差別の解消を目指す法律を制定します。
法務省から独立した人権委員会の設置などを盛り込んだ「人権侵害救済法案」を成立させます。



名前が変わっているが要は「人権擁護法案」と考えていいだろう。
この法案の大きな問題点の一つであった「外務省の外局である」という部分は直されているようだが、いまだに「国籍要項」については触れられていない。また、メディア規制やインターネット規制に繋がるという部分がどう改善されているかもわからないし、恣意的な解釈を許すという部分に関してどう対処するのかも書かれていない。
非常に曖昧で、当然ながらこんな法案の成立を目指すなんてとてもじゃないが許容できない。

13.暮らしの安全・安心



興味も知識もないので割愛3

14.政治改革・行政改革

迂回献金を禁止し、政治資金の透明性を高めます。
公共事業受注企業からの政治献金を全面禁止します。



ぜひやって欲しい。

「一票の格差」是正をめざすとともに、衆参国会議員の定数を1割以上削減します。
成人年齢を18歳に引き下げ、選挙権も18歳以上とします。



国会議員の定数削減は賛成だが、衆参議員それぞれ1割じゃなく、いっそ参議院をなくしてしまえばいいんじゃないかと思う。解散もなく6年周期で、衆議院を通過した法案を適当に審議するだけ。今回の郵政法案では少し存在感があったが、逆に言うとこれくらいの政局でもない限り存在感がアピールされることがない。大仁田みたいな議員もいるし。
18歳から投票権というのには少し賛成しかねる。はっきり言って、高校卒業したての人間で政治についてよくわかっている人なんてごくごくわずかだ。貴重な10代後半の時間を政治論議に使う人なんて少ない。本当に政治についてわかっていて、日本をよくしたいと思っている人の一票が、よく政治を知りもしない顔や表面上の言葉だけで投票するような人の一票に薄められてしまうのがとても恐ろしい。

公務員の天下りを禁止し、人件費総額を引き下げます。



ぜひやって欲しい。


以上が今回の民主党のマニュフェストを一通り読んだ中で気になった部分だ。
全体的な印象としては、とても残念だが前回の「アメ撒き」と大して変わっていないという感じ。消費税についてどうするかや具体的な増税プランについての明言は避け、支出の削減だけで赤字収支を改善できると主張し、さらには高速道路無料化をまた持ってくるなど、まさに「夢見がちだから大人になりなさい」と言われても仕方ないような部分も多い。
ただその一方、迂回献金の禁止や三位一体の改革、議員年金の廃止など、自民党がなかなか断行できないでいる政治の腐ったところにメスを入れようとしているところは評価できる。それこそが僕が二大政党制に最も期待している部分だし。
肝心の郵政改革については「顔洗って出直して来い」の一言。あまりにもお粗末すぎる。また、大きな政府から小さな政府への移行、つまりは公務員削減についても大して触れられてはいなかった。人権擁護法案改や外国人参政権など、在日に対する極端な優遇政策も気にかかる。

さて、最初に「よほどひどくない限り民主党に投票する」と書いたが、実際にこのマニュフェストを読み終わった段階で、今回の総選挙でどちらに投票するか決めかねる状態になってしまった。これは正直言って最低のラインにすら到達できていない。
もともと個人的な心情としては小泉自民党に票を投じたいところを、二大政党制を考えるならここで民主党に政権を一度取らせておいたほうがいいと考えていたのだが、政権を担う政党としてはこのマニュフェストを見る限りだと民主党はあまりに相応しくない。さらに言うと僕は民主党の岡田代表が嫌いだ。
そう考えると、やはり今回は小泉自民党が勝利したほうが何かといいのだろうか。岡田は政権を取れなかったときは党首を降りると言っているし、そうすれば民主も少しはまともな政党になるかもしれない。ただ、民主がこのチャンスを逃すと次に政権を奪う機会がいつ訪れるかわからないというのもある。

選挙まであと3週間とちょっと。もう少し、これからの日本について考えてから結論を出そうと思う。

【関連サイト】
民主党 - 2005年 衆議院選挙マニフェスト 政策各論
http://www.dpj.or.jp/seisaku/sogo/BOX_SG0062.html
民主党 - 「憲法提言中間報告」のポイント
http://www.dpj.or.jp/seisaku/sogo/BOX_SG0057.html
All About - 三位一体の改革の基礎知識
http://allabout.co.jp/career/politicsabc/closeup/CU20040626A/index3.htm
日本道路公団収支状況
http://www.jhnet.go.jp/format/index4_1.html
Irregular Expression - 民主党の郵政改革案のデタラメっぷりを検証
http://www.wafu.ne.jp/~gori/diary3/200508151308.html
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コメント


あれ全部読んだんですか。すげぇな。俺は流し読みしただけだが、どっちに入れるか考え直さないといけなくなった。今回は民主に入れるつもりだったけど、これじゃなぁ。なんか、前よりひどい様な気が。プラスに感じる部分は、政権交代したらそうなるだろうしなぁ。ほんと、難しくなったのが感想。
しかし、あなたは真面目だな。早く公務員になっておくれ。

by: げー * 2005.08.19 01:41 * URL [編集]


別に政治に対する義務感とか使命感とかじゃなく、単に今政治が面白いからこういうのも抵抗なく読めちゃうんだよね。まさに小説とかを読む感覚に近い。
公務員は…ナレタライイネ

by: Neo * 2005.08.19 04:02 * URL [編集]


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