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×雑記:靖国問題とネット右翼と思想と知識

ついこの前、某MMORPGのファンサイトの片隅に靖国神社参拝についてというスレが立った。興味のある話題だったので開いてみると、このスレはアンケート形式で進行し、それに対して多くの人からの回答が得られていた。出されていた質問は以下の4つ。

(1) あなたは靖国神社を参拝しますか?
(2) 英霊に旧A級戦犯者が含まれていることをどう思いますか?
(3) 分祀もしくは国立戦没者墓地に賛成ですか?
(4) 首相の靖国神社への参拝は、憲法違反ですか?


インターネット利用層の中でも特にコアな部類の人間が集まると思われるMMORPGのファンサイトでとられたアンケートなので、母数の質に大きな偏りがあるとは思うが、その結果がなかなか面白かったのでここで紹介しつつ、個人的な靖国問題への考えもまとめておこうと思う。
まずは、自分も上の4つの質問に対して答えてみよう。

>(1) あなたは靖国神社を参拝しますか?
回答:いいえ。
理由:
まず遠い。そして僕自身は無宗教なので宗教施設である靖国神社に参る必要性がない。戦没者に知り合いや縁故の者もいない。
>(2) 英霊に旧A級戦犯者が含まれていることをどう思いますか?
回答:特に問題はない
理由:
極東軍事裁判に関しては、僕自身確かな法学の知識もないし、(あたりまえだが)裁判に参加していたわけでもないので、唯一『裁判に参加した』『法学者』であるパール法学博士の意見を有力視したい。
また、靖国神社そのものは政府と(表上)何のつながりもない独立宗教法人なので、
部外者がとやかく口を出せる問題でもない。
>(3) 分祀もしくは国立戦没者墓地に賛成ですか?
回答:反対
理由:税金の無駄
>(4) 首相の靖国神社への参拝は、憲法違反ですか?
回答:どちらとも言えない
理由:
法律の専門家の間でさえ意見が分かれている難しい問題のため、法律の素人である僕が断定的に結論を出せるわけがない。だが、単純に憲法20条の条文と小泉首相の行動を見比べてみると、違憲じゃないかという感じを強く受ける。

こうして書き出してみると、見事に他人任せというかなんというかな回答になってしまったが、これが僕の考え。ある問題に正しい判断を下そうとすると、その問題に関する絶対的な知識量が必要になってくるし、特に法律問題に関しては専門家とそうでない人間との間にはそもそも議論すら成立しない。というわけで、法律関係の問題に関しては詳しい人に丸投げ状態(一応違憲派合憲派それぞれの主張を読んではいるが)。

そもそも、靖国神社のような宗教施設は死んだ人間のためのものではなく、生きている人間のためのものだ。よく靖国の問題が語られるときに『英霊』という言葉が使われるが、まさか死んだ人間が英霊となって靖国にいるなんて本気で信じてる人は少ないだろう。
そのため、この『首相の靖国参拝』という問題の裏には“生きている人間たち”である『日本遺族会』という組織が大きく関わっている。彼らは現在あの古賀誠を会長とする、文字通り戦没者の遺族で作られた組織なのだが、戦後60年経った今でもかなりの力を持った組織として存在している。そして、小泉首相の参拝の裏にも、彼らの意向が大きく反映されているという話もある。
確かに、『戦没者に哀悼の誠を捧げる』なんて、生きている人間たちに不利益をもたらしてまでやることじゃない。哀悼の誠を捧げることで喜ぶ(生きている)人間がいて、そしてその人間が喜ぶことで小泉首相自身になんらかの恩恵があると見て間違いないだろう。
もちろん、哀悼の誠を捧げること自体が小泉首相の喜びであるという可能性もあるが、もしそうだとすれば個人の満足のために中韓に外交カードを与えてしまった責任は重いと言わざるを得ない。この問題が外交カード化した背景には、無意味に問題を過大に煽り立てた一部マスコミの責任もあるには違いないが。

さて、アンケートのほうに目を戻してみると、さすがネットの世界だけあって現実社会より随分知識が豊富な人が多く、総じて保守的な意見が目立つ。特に中朝韓については(僕と同じく)腹に据えかねている人がたくさんいるようだ。
が、少し気になったのが、あるコメントでも書かれているように、日本にとって少しでも都合の悪い事が書かれると即座に非常に感情的な反論コメントがついていることだ。そして勢いで反対意見を圧殺してしまおうという動きも見られる。
例えばこのやりとり。

□投稿者/ 。 DOP(456回)-(2005/07/12(Tue) 16:39:36)

こういう書き込みを見ると
日本も相当保守化が始ってるんだなぁ、と思うよ

□投稿者/ 日本人なら日本を守れ ポリン(1回)-(2005/07/12(Tue) 17:44:52)

■No84290に返信(。さんの記事)
> こういう書き込みを見ると
> 日本も相当保守化が始ってるんだなぁ、と思うよ
こういう書き込みを見ると
日本を害国から守らなきゃいけないなぁ、と思うよ


このスレを読んだ人の率直な意見である「保守化が始まってる」という言葉に対して、即座にそれを皮肉ったようなレスがついている。しかも、その書き込みの名前が「日本人なら日本を守れ」では笑い話にもならない。
このスレッドが世間一般の基準から言ってやや保守よりなのは誰の目にもあきらかだ。そして、「保守化が始まってる」と書いた人はそれがいいとも悪いとも言っていない。にも関わらず、まるでこの書き込みが『日本に対して敵意を持っている外国人』が書いたものであるかのように捉え、感情的に煽りで返す。これは非常に危険な状態だ。
こちらに向けられている感情的な悪意に対して、こちらも感情的な悪意で返したのでは問題は泥沼化し、悪化する一方となる。また、脅威に対して脅威で対抗しようとすると際限なく敵意が高まってゆくだけだ。
もちろん、悪意に対して善意で応えると調子にのって付け上がるような国家が残念ながら日本の周辺には多いのは確かだが、だからといってこちらも同じように対抗したのでは相手と同じレベルになってしまうということをよく肝に銘じなければならない。
靖国問題が外交問題化してしまった以上、中国・韓国を無視してこの問題を処理していくのは難しい。例え日本側が何の反応も返さず、『丁寧な無視』に徹したとしても、彼らは決して引き下がらないだろう。そのため、この問題を解決するには理性的、理論的に相手を説得する必要がある。

少し話は逸れるが、ネット右翼という言葉を最近よく目にするようになった。
もちろん僕自身、ネット右翼という言葉が一部の左派の馬鹿げたレッテル張りから生まれた言葉であることは充分承知しているが、確かに現実社会に比べて、インターネット上で語られる考えの多くはやや保守、国粋的であるように思える。
そして、そういう思想を強く持っている人たちの中には、上記にあったように自分と違う考え方を持っている人に対して強い攻撃性を見せる人たちもいる。
インターネットが普及する以前は情報と言えば学校の先生やテレビ・新聞などのメディアが主なソースで、その情報には著しい偏りがあるというのはもはや周知の事実だろう。そのため、それまで隠されていた情報をネットによって知り得た人たちが、それまでの自虐的な歴史観などから反発し、一気に右傾化してしまったということは考えられないことではないし、実際一気に左から右に振り切れてしまった人もいるだろう。そうした人たちは自分たちは真実を知っている、だから自分たちの考えることは正しいのだ、と信じて疑わない。そして自分と違う考えの人を攻撃し始める(あくまでも一部の人間だが)。
だがここでしっかりと考えておかないといけないことは、『思想と知識は別だ』ということだ。
思想とは言い換えれば『価値観』で、それは個人個人によって違って当たり前のものであり、どれが正しくどれが間違っているとは一概に言えないものだ。
ある人間にとっては民族で団結し、国を繁栄させて永続させることが最も大事なことでも、ある人間にとっては国境のない世界を実現させ、日本を一国家ではなく世界政府の一地域にすることでこの世から差別をなくすことのほうが重要だということもある。
それは、各々が何を大事にすることで自分に最も利益が与えられるかを考えた末に導き出された結果で、それらの考えを否定することは容易ではないだろう。
知識とは客観的に判断できる動かしようのない事実の集積で、これは正しいものはたった一つだ。例えば南京虐殺のことにしろ、従軍慰安婦のことにしろ、事実は一つしかない。これは正確に、詳細に事案を検討して分析することで真実を導き出すことが可能で、その事実は如何に捻じ曲げようとも揺るぐものではない。
思想とは、確度の高い知識の上に成り立ってこそ初めて意味を持つ。誤った知識の上に積み立てられた考えには何の意味もない。そういう意味で、インターネット利用層の人間はある程度中立的で、確証のある情報を持っているという部分で一般教育及び一部メディアからしか情報を得ていない人間より優れていると言える。
そして、それまで自分たちにその情報を与えてこなかった日教組や朝日などに対して強い憤りを覚えるのも仕方のないことだろう。
しかし、だからといって安易に「自分たちの持っている情報は正しい」ということと「自分たちの思想は正しい」ということをイコールで結び付けてはならない。情報には正誤はあっても、思想に安易な正誤はない。「自分の思想は正しい知識に基づいているから正しいのだ」という考えは大きな誤りだ。
そして、その部分を履き違えている人がネット上にはかなり多いように感じられるのだ。

話を戻そう。
一部の国民は感情的に靖国参拝賛成を叫んだりしているが、簡単にその声には流されてはならない。中国憎し、韓国憎しで感情的にことを進めても、よい結果は生まれないだろう。
また、『参拝をやめることが日本の国益になる』と考えている人はもう一度よく考え直す必要がある。彼らはミルクを与えるとチーズを欲しがる、と言う言葉はよく聞かれるが、中朝韓に限って言えばそれは冗談ではすまないのだから。

小泉首相が最初に公人として靖国を参拝したとき、すでに第一歩は踏み出されてしまった。そうである以上、残された選択肢は『二歩戻る』か『留まる』か『一歩進む』の3つしか用意されていない。
残念ながら、『一歩戻って元通り』ということは不可能なのだ。
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